シートに関する課題は多岐にわたります。
-シートカバーの修理または交換
シートカバーには、レザー、合成皮革、ファブリックなど、さまざまな素材が使用されます。レザーの場合、品質や表面仕上げも多種多様です。基本的に、牛革の自然な表面は滑らかです。ナッパレザー(牛革の一種)は、レザー本来の質感を最もよく再現しています。シボが強いレザーは型押し加工が施されたものです。型押しといえば、1960年代から70年代のメルセデスに見られる加工も挙げられます。例えば、1985年までのロゼットパンチング、 1985年以降のスターパンチング、そしてもちろんパイピングの間に穴あけ加工を施した編み込み模様などです。さまざまなサイズや間隔のパンチング(穴あけ加工)もこれに含まれますが、これらはどちらかといえば現代の車両に見られる特徴です。
-シートカバーには、さまざまなステッチ加工を施したり、複数の素材を組み合わせたり、手の込んだ詰め物をしたパイピングを施したりすることが可能です。
-縫い目には、飾りステッチとして、ラップシーム(折り伏せ縫い)、ダブルラップシーム/イングリッシュラップシームなどが用いられます。人気のデザイン要素であるパイピング も 忘れてはなりません。
-クッション材は、修理または必要に応じて完全に交換することができます(シンプルなフォーム材から、馬毛、ゴム/ココヤシ繊維の詰め物まで、幅広い選択肢があります)。
-シートフレームの不具合についても、自社で対応可能です。
自動車内装のレストアにおいて、当時のオリジナル生地を入手することは、多くの場合最大の難関となります。
15年前と比べれば、現在では当時の生地が手に入りやすくなっているとはいえ、それでもこの段階で断念せざるを得ないケースは少なくありません。一部の生地は現在復刻生産が可能ですが、復刻版は100%完全に一致しないことも多々あります。そのため、多くの車がファブリックではなくレザーでレストアされていますが、これは必ずしも真のオリジナル仕様とは言えません。とはいえ、間違いなく美しい仕上がりになりますし、最終的にはオーナー様ご自身が満足されることが何よりも重要です。
レザーに関しては、型押しやカラーのバリエーションが非常に豊富であるため、個人の好みに合った解決策が見つからないということはまずありません。